web master’s voice in Japanese (24) 2018/11/28

明治百五十年

去る10月23日に憲政記念館に於いて、明治改元百五十年を祝う記念式典が開かれました。安倍首相が式典委員長を務められ、約四百人の各界の代表が出席したと報じられています。

明治百年の記念式典は、天皇・皇后両陛下を始めとして一万人の参加者を得て盛大に執り行われました。いわば国家を挙げての記念式典でした。

人数の多寡が重要と云うわけではないでしょうが、今回はあまりにも質素だったという印象はぬぐえません。保守系の雑誌などを除けば、マスコミの報道も限定的でしたが、明治百年の式典と比較してみると、

百年の方が区切りとして、大きく、また、分かりやすい、

今回は平成の改元に関心が集まっている、

前回は東京五輪直後だったが、今回は直前で五輪の方が、注目を集めている、

明治維新自体への歴史的興味が薄れている、

戦後70年余りが平和裏に経過し、安全保障、国難と云った意識が薄れている、

などなどが考えられます。

明治維新については、

国民が一丸となって諸制度の改革を断行し、近代国家の建設に邁進した、と高く評価する見方がある一方では、中央集権・富国強兵に向かい一般庶民を苦しめた、或いは廃仏毀釈など日本の伝統文化を破壊した負の側面が大きい、など否定的な見方もあります。その歴史的な意義は、さまざまな角度から議論され続けるべきでしょう。

ただ、明治百年の記念式典でも述べられているように“歴史的改革と近代化の原動力となった先人の国民的自覚と聡明と驚くべき勇気と努力、そしてその所産である事績に感謝することを忘れてはならない”と言えます。

降る雪や明治は遠くなりにけり

中村草田男の昭和6年の作です。この句から90年近くが経ちました。明治は更に遠くなりましたが、個性的な傑物が跋扈した魅力ある時代でした。